うれしくて、ついつい。

不注意で割ってしまったカップ。
「金継ぎ」でなおしました。2019年白漆を使いましたが、白色が浮きだってみえて気に入らず、今年グレーに変えたらとても落ち着いた感じに仕上がりました。
うれしくて、うれしくて、ヘビーローテーションで使っています。気持ちの上では「割れた」という負の感情だったものが、「金継ぎ」で直したことで「復活」という正の感情にかわったのです。

心根にぷすぷすと罪悪感、残念感、申し訳無さなどの陰気がくすぶっていましたが、直せたおかげで陽気になり、それまであった小さくても消えない嫌な気持ちが、サッパリ消えました。
治ったのねー、と愛おしくなります。「金継ぎ」はほんの小さな行為ですが、心も治療するという大きな行為へと発展しているのです。


|修理方法

最後の仕上げに白漆と黒漆を混ぜてアイスグレー色を作り、漆で上化粧をした。

FIVETREES

ファイブツリーズは三重県の太平洋が美しい伊勢志摩に工房を構えています。金属やべっ甲や漆などさまざまな素材を使用したオリジナルのジュエリー制作と陶磁器を金継ぎで修理そして天然の漆を使って器を中心に修理する金継ぎ塾とワックスを削って細工するジュエリー制作塾を開いています

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