2021.06.19 03:50金継ぎ入門WORKSHOP 「鳥羽大庄屋かどや」のクラシックな空間で「金継ぎ」という伝統的な技法を学びます。あっちが傷んでは繕い、こっちが傷んでは繕いと手を加えることで生涯現役を維持できます。日常の暮らしで使う器も、私にとっては文化遺産、歴史遺産。人類がギリシャのパルテノンを守る思いと同じで、規模が「私」か「公」かの違いだけ。心の意識は同じなのです。「エントロピーの法則」:形あるものは、すべて崩壊の方向にむかってゆく。非生命...
2021.06.10 00:51"拭き漆"ワークショップ開催拭き漆ワークショップのチラシができあがりました。木の生活用具は一般的にほとんどが合成塗料であるウレタン塗装されています。ウレタンは食品衛生法が認可した唯一の化学塗料です。しかし、口に入れるものはできれば自然の塗料が良いと私は思います。今はウレタン塗料を使わず、無垢のままや蜜蝋やオイルで仕上げたものも増えました。そういった選択肢のひとつに漆も加えてみませんか。漆の技法の中でも「拭き漆」は現代の生活空...
2021.06.08 00:11中田篤氏作品:長皿金継ぎ「錆漆」仕上げでなおしました。一般的に錆漆は下地を作る時に用いるものという印象ですが、「錆上蒔絵」や「錆絵」と言う技法があります。前者は地盛りするために用いるもの、後者は錆独特の芸術的雅さを心情として錆を用いるもの。「錆絵」は私の好きな江戸時代の小川破笠(はりつ)や明治時代の柴田是真(ぜしん)が応用しています。この器を見て一瞬で金継ぎ仕上げを錆漆でしようと決めました。金継ぎ仕上げ方法はお任せと言わ...
2021.06.05 00:45谷本由子氏作品:花器金継ぎ"あれ、どこをなおしたんでしたっけ?"金継ぎした花器を持ち主が見て、言いました。「共直し」技法*を使った金継ぎに対して、特段のほめ言葉でした。6か月お預かりしていたこともあるでしょうけれど、私の心にうれしく響きました。長期間預かれると、確実に漆をカチコチに固めることができます。*「共直し」:継いだ箇所を可能な限りまわりに馴染ませて、直した箇所をわかりにくくする技法。なおったからといって、器が完全に...