【金継ぎ教室】祖母作陶の抹茶碗【生徒修繕】7
この器は生徒さんのおばあちゃんが作陶しました。
おばあちゃんは今はこの世にいません。
おばあちゃんは抹茶を飲むのに作ったそうです。
しかし、生徒さんは抹茶を飲むためだけに使うのではさみしいと毎日の食卓に家族みんなで使えるように小鉢として使うようにしました。自由な感覚、いいですね。
|修理前と修繕方法
白とベージュの器に欠けが3点。欠けの破片はありません。
欠けた部分を生漆と地の粉を何層にも重ねて縮みのないようにしました。これは手間がかかりますがとても強固です。
上塗りに今回は黒漆を使って修繕箇所を目立つようにしました。
まず黒漆を塗り、艶消しに仕上げて下地を作り、その上に黒漆で絵柄を描く技法をしました。
色の感じは、硯に墨汁を落としたときに出る色の差異に似ています。
とても奥ゆかしくて美しい2つの黒の組み合わせです。
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